上眼瞼 ROOF 切除術｜手術の詳細
上まぶたの二重のラインまたは、眉毛の下に沿って切開し、ROOF（ルーフ）と呼ばれる眉毛の下あたりの皮下脂肪の塊（かたまり）を切除し、腫れぼったく見えるまぶたをすっきりとさせます。
【麻酔方法】
局所麻酔 笑気麻酔 静脈麻酔+ラリンゲルマスク 全身麻酔
上眼瞼 ROOF 切除術｜ダウンタイム・術後経過
【ダウンタイム】
個人差があります。
■ 腫（は）れ
約7～14 日間（朝晩にむくみを感じたり目やにが増えたりします。）
内出血や感染症になった場合、腫れが長引く事があります。
■ 内出血
注射の針が当たるか手術操作によって細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血し切開部周辺から目の周りが紫色になりますが、1～2 週間で消失します。
また、白目に内出血が出現すると白目の一部が赤く見えますが、こちらも2～3 週間で消失します。
■ ドレーン（管）
出血が皮下に溜まるのを防ぐ為に、血を抜く管を挿入し、1 日留置します。
■ 抜 糸
7 日目（上まぶたの切開部についている黒い糸を抜糸します）
■ 通 院
１日目・（３日目）・７日目
■ コンタクト
当日から可能ですが、ゴロゴロと違和感があるときは中止して下さい。
■ メイク
アイメイクは抜糸の翌日から可能です。その他の部分は手術の翌日から可能です。
■ 完 成
約3～4 ヶ月
【ダウンタイム後の経過】
手術後は腫れやむくみがあり、ご希望と異なると感じることがありますが、しばらくお待ち頂くことでご希望通りに落ち着きますので安心ください。
1. まぶた
手術後の腫れやムクミにより、一時的に二重の左右差が生じたり、食い込みが強い・腫れぼったいと感じることがあります。
2. 加齢による変化
手術後、まぶたのタルミによって二重幅が狭くなるなど、加齢による変化は引き続き起こります。
3. 傷
傷の赤みは数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
上眼瞼 ROOF 切除術｜手術後に起こりうるトラブル・対応
【喫煙について】
喫煙は血液の循環を悪くする為、傷の治りが悪くなります。細菌がついて感染を引き起こす原因にもなります。
術前2 週間前～術後最低1 ヶ月は禁煙をお願い致します。
上眼瞼 ROOF 切除術｜トラブル一覧
A) 腫れぼったさが残る
B) 上まぶたが凹みすぎたと感じる
C) 腫れぼったさや凹み具合の左右差
D) 上まぶたから眉毛の知覚が鈍くなる
E) 小ジワ・シワ・タルミが増える
F) キズアトが目立つ
G) 中縫いの糸が出てくる
H) 感 染（化膿する）
I) 血が溜まる
J) 傷が開く
K) 白目や角膜の損傷
L) 眼球の火傷
A) 腫れぼったさが残る
A-1トラブルの内容
上まぶたから眉毛にかけての膨らみは、ROOF（ルーフ）（皮下脂肪）の他、眉骨（まゆほね）の出っ張りや皮膚の厚みが原因となります。
A-2 対応
残った脂肪によるふくらみが気になる場合は、再手術を行います。脂肪を取り除いても、骨や皮膚が原因で膨らみが希望よりすっきりしないことがあります。その場合は、骨を削る、皮膚を切り取る（ブローリフト・上眼瞼リフト）といった手術が効果的です。
B) 上まぶたが凹みすぎたと感じる
B-1トラブルの内容
厚ぼったいまぶたをすっきりさせるために行う手術です。膨らみが小さくなったことを、凹みすぎたと感じることがあるかもしれません。皮膚や眼輪筋が非常に薄い人では、ROOF をしっかり切除するとまぶたが凹む可能性があります。
B-2 対応
凹みすぎたと感じる場合は、ヒアルロン酸注入・脂肪注入・脂肪移植などで手術前の状態近くまで膨らませることが出来ます。
C) 腫れぼったさや凹み具合の左右差
C-1トラブルの内容
術中は腫れのため、膨らみを正確に判断出来ません。脂肪の切除量や元々の膨らみに左右差がありますと、術後にまぶたの膨らみに左右差が生じることがあります。
C-2 対応
左右差が出た場合、上記 A),B) に準じて調整を行わせて頂きます。
D) 上まぶたから眉毛の知覚が鈍くなる
D-1トラブルの内容
まぶたから眉毛の下の脂肪を取り除く際に、細かい皮膚の知覚神経を切ることになります。そのため、知覚が鈍くなることがあります。
D-2 対応
通常3～6 ヶ月程で回復します。
E) 小ジワ・シワ・タルミが増える
E-1トラブルの内容
皮膚を取り除く手術ではありませんので、手術後、皮膚の余りによりシワ・タルミが気になる事があります。
E-2 対応
シワ・タルミが気になる場合は、上眼瞼切開や上眼瞼リフトなど、タルミ取りの手術をご提案させて頂きます。
F) キズアトが目立つ
F-1トラブルの内容
切開したキズが凹む・広がる・赤く盛り上がる・細かくジグザグになる・色素沈着になる、など目立つことがあります。
F-2 対応
キズアトが気になる場合は、下記の方法を用いて改善を図ります。
◆ ステロイド（ケナコルト）注射
ケロイドのように赤く盛り上がったキズを平らにする効果が期待できます。
◆ ＣＯ2 レーザー照射
傷を削り、目立たなくします。
◆ 切開法
傷の赤みが消えたうえで再度、切開し縫合します。
◆ ハイドロキノンクリーム
色素を薄くする効果が期待できます。
◆ トレチノイン+ハイドロキノンクリーム
肌のターンオーバーを早め、新たな皮膚を再生させます。
※傷を完全になくする事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご理解下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、キズアト修正には限界がありますことをご了承ください。
G) 中縫いの糸が出てくる
G-1トラブルの内容
中縫いの糸（皮膚の下の組織を縫い合わせる糸）が露出することがあります。
G-2 対応
放置していると化膿する危険がありますのでお早めにご来院ください、糸を取り除く処置をさせて頂きます。
H) 感 染（化膿（かのう）する）
H-1トラブルの内容
上眼瞼 ROOF 切除の手術後、熱感・痛み・腫れが増す、あるいは長引く場合は感染が疑われます。
H-2 対応
感染が起きた場合は、内服薬服用や抗生剤の投与を1 週間続けて経過をみます。
膿がたまった場合には、皮膚を切開して膿を出す処置をさせて頂きます。
I) 血が溜まる
I-1トラブルの内容
術後に傷の中で出血しますと、血が溜まってまぶたが腫れ上がります。
I-2 対応
血が溜まったままにしておきますと、感染やしこりを作る恐れがありますので、お早めにご来院下さい。再度傷を開け、溜まった血を排出します。
J) 傷が開く
J-1トラブルの内容
稀に糸が外れて、傷が開いてしまうことがあります。
J-2 対応
傷が開いた場合は、再度、縫合いたします。
K) 白目や角膜の損傷 L) 眼球の火傷
K L-1トラブルの内容
手術中に、手術器具が当たる、あるいは糸やまつ毛の先端が当たって眼球の表面に傷がつくことがあります。白目や角膜の損傷が生じた例も報告されています。
また、手術中に血を止めるための電気メスやバイポーラによって発生した熱で、眼球の表面に火傷を作る可能性があります。眼球に火傷が生じた例も報告されています。
K L-2 対応
変稀な事ですが、可能性は否定出来ません。状態に応じた処置や対応を行ないます。